この年10月、ニューヨークタイムズ紙(The New York Times)にマーティン・ファクラー(Martin Facler)東京支局長による日暮里富士見坂の記事が掲載された。“Taking On Skyscrapers to Protect View of an ‘Old Friend'”(*1)と題されたこの記事では、2000年、日本鋼管不動産株式会社による14階建ての分譲共同住宅の建設により、日暮里富士見坂からの富士山の左側稜線が眺望できなくなって以来の経緯と眺望の危機を報じている。
この記事は、ニューヨークタイムズ紙と提携関係にある Le Monde(フランス)や La Repubblica(イタリア)等の supplement 版として発行されたほか、ポルトガル語、ロシア語、ベトナム語、フランス語、イタリア語、トルコ語、ウクライナ語等(母語話者数順)の各言語に翻訳されて報道された。
これにより、”Fujimizaka”とその眺望の危機は、世界的に知られるようになった。
なお、上記の日本鋼管不動産株式会社は、2000年12月、JFEエンジニアリング株式会社に吸収合併されて消失した。
*1 日本語訳:「古くからの友人」の眺望を守るための高層ビルとの戦い(MikS氏による翻訳)